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近代能楽集より「葵の上 卒塔婆小町」

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休みの間は舞台を観賞しました。
「葵の上 卒塔婆小町」
三島由紀夫作の戯曲集なのですが、この作品は約10年ほど前にも観賞していて
全く同じ作品なのですが、自分自身が変わったのか?全く違う印象を受けました。

卒塔婆小町は、もともとは観阿弥作の能楽作品だということです。
乞食の老女が卒塔婆に腰掛けているのを、高野山の僧が見咎め、説教を始めるが、
逆に法論でやり込められる。驚いた僧が彼女の名を聞けば、かつては才色兼備を謳われた
小野小町の成れの果てだという。彼女は自らの来し方を語り始めるが、
彼女にあこがれて通いつめながらついに願いを果たせなかった四位の少将の霊にとりつかれ、苦しめられる。

というストーリー。この話しはすごく好きで、藤原竜也バージョンも観に行ったことがあります。
舞台のはじまりには、平家物語の一節

諸行無常の響きあり。 娑羅双樹の花の色、 盛者必衰の理をあらは(わ)す。
おごれる人も久しからず、 唯春の夜の夢のごとし。

・・・のくだりで始まるのですが、栄華を極めるものは必ず廃れるのだという(無常)、
この世の(摂理)やら(法則)を表した、美しくも切ないお話しなんですね。

私は桜が好きですが、桜はひとたび咲けばすぐに散ってしまうという
儚さがあります。儚さがあるからこそ、美しいのだと思いますが。

だけれど、そこで終りにすれば美しいままですのに、かつては美しかった者が
醜態を露わにしながら苦しみ、それでも生が尽きるまで生き長らえなければならない
姿を赤裸々に描くのが、この卒塔婆小町という作品です。

すごく生々しくて醜くて、目を背けたくなりますがだからこそ、事実を目にしたくもなります。
私は「美しい」ものを見たい。
「美しい」というのは、上っ面だけのものではないと感じるからです。
この点が、10年前と違うところです。

これは、小野小町の辞世の歌とも言われるらしいですが
“我死なば焼くな埋むな野に捨てて痩せたる犬の腹をば肥やせ”
というものがあります。
この歌に因んで鎌倉時代に描かれた絵巻があるそうですが、

生前「衣通姫」として美貌を謳歌してきた小野小町が、
死後野晒しにされて犬畜生に喰い荒らされ、蛆虫が湧き、
腐敗して白骨と化すまでの九つの姿を描いた作品なのだそうです。

「醜をみて、美を感じる」日本人独特の感性ではないでしょうか。

だからこそ、

「死をみて、生を感じる」わけです。

っていうか、
「私が死んじゃったら、焼いたり埋めたりしないで、その辺に捨てちゃってね。
それで、お腹を空かせた犬にでも食べさせて♪」

なんて言う小野小町、ちょっと変態?ですね?
絶世の美女で超モテモテでありながら、最後まで思いを遂げられた男性は一人もいなかった、
ということから「穴なし小町」なんてあだ名をつけられてしまっていた彼女ですが
この歌からして、ちょっと変わった感性をしてたから、しっくり合う男性がいなかったのか?
なんて、よくわからないけど、想像はふくらむ。

ということで、卒塔婆小町という作品を観て思うのは、
美しいものというのは、生々しい醜悪なものを持ち合わせて初めて、
本物の美しさを放つのだ、ということです。
それこそに、いきいきとした本物の「生」を感じざるを得ないのです。
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Comments 6

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2010-05-29 (Sat) 17:21 | EDIT | REPLY |   

亜美

亜美だったら…

亜美が死んだら… (-"-;) ? 亜美は公衆便女だから穴でも掘ってもらって多くの女性に大量の聖水&黄金で体が埋もれるまで便器として使ってもらいたい(`ヘ´)間違っても男供の便器にされウンコまみれは嫌だ… (ToT)

2010-05-29 (Sat) 13:43 | EDIT | REPLY |   

あやつき

Re: あの頃は。

ハラダさん。
過去を振り返れば、いろいろありましたねえ。でも、ここでこうしてお逢いできるご縁、大切にしたいと存じます。

2010-05-28 (Fri) 15:14 | EDIT | REPLY |   

あやつき

Re: なるほどと思いました

ブタへ。
三島由紀夫の戯曲、は能楽とは違って現代劇のようになっているから、改めて読んでみると面白いと思いますよ。
残酷な責苦を受ければ受けるほどに、生きているという実感がしみじみと湧くのがM男性ではありませんか。生きている実感というのは人それぞれですけれど、それが実感できるだけ幸せというものですよね。・・・新しい一本鞭ですか、楽しみだな。皮膚が裂けて血が出そうなぐらい・・・ですから、さぞ鋭い鞭なのでしょうね。

2010-05-28 (Fri) 15:11 | EDIT | REPLY |   

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2010-05-28 (Fri) 10:43 | EDIT | REPLY |   

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2010-05-27 (Thu) 23:35 | EDIT | REPLY |   

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