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当人渡世勝手次第。

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孤島の空が好きです。

なぜだかわかりませんが、懐かしく?思います。

八丈島は、東京の中心地から南方約290kmの太平洋上に位置する島です。
大島、利島、新島、神津島、三宅島、御蔵島と続く伊豆七島の最南端にあります。
島の面積は、68.33平方km。七島の中では大島に次ぐ第2の広さです。

八丈島と三宅・御蔵両島の間を、北東に向かい黒潮(俗に黒瀬川と呼ばれる)が流れていて
これは時に時速7ノット(約13km)以上にもなる急流で、航海の難所として知られ、
八丈島を他の六島と隔絶しています。
ここでは多くの流人が脱島を試みて、絶命した場所として知られています。

いちど流されたら、二度と都へは戻ることができない。
「絶海の孤島」、「鳥も通わぬ八丈島」と呼ばれるいわれです。

今は「のどかな南国の島」のイメージがある八丈島ですが、江戸時代は
政治犯・思想犯・火つけなどの重罪人が流される「流人の島」でした。

八丈島には、大賀郷、三根村、末吉村、中之郷、樫立村の5つの村があり、
天保11年(1849)当時島民6619名(男性2834名、女性3785名)、
流人235名がいました。それは島民28名に流人1名の割合で
流人は村別に分けられ、島民を構成員とする五人組に所属し、扶助・監視のもとで生活していました。

こうした制度と関連してか、島民と流人の交流は広く見られ
五人組の者たちは、流人のために9尺2間(縦2.7m・横3.6m、約6畳)の小屋を作り、
流人と一緒に仕事をすることもありました。

男性の流人が島の女性を水汲み女として雇い、事実上の夫婦になることも多く
赦免のさい、流人の多くは水汲み女を島に残していったようですが、
同伴する者や、男の子を連れていく者もいました。

多くの水汲み女(流人の現地妻)の短歌が、島の歴史民族資料館に現在も
残されています。


三根蔵の坂 坂真ん中で 出船ながめて 袖しぼるよ


流人への対処が厳しかった三宅島とは違い、八丈島に流された流人は
「当人渡世勝手次第」とされ、自由に過ごすことができ、
彼等と交流し知恵を伝授した八丈の人々は文化を発展させることができたと言います。


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また、女性の罪人も流されていた歴史が残っています。
火つけの罪を犯した、豊菊と花蝶という2人の遊女でした。
当然のごとく2人共、島では遊郭(と云っても一間しか無い掘建て小屋で焼酎を飲ませ、
春を売るのですが)を営んでいたといいますが、金銭と交換するのではなく
里芋や焼酎や魚や米(米は僅かに作られてはいたが大変な貴重品だった)等の食べ物と
交換していたといいます。

豊菊と花蝶は同業者でありライバル同士でした。そりゃあ、もちろん生きるため、
お客を取られては困りますからね。

花蝶に至ってはその残されたエピソードから
「派手好きで、気が強い女」を想像させます。

まず花蝶は、罪人として八丈島に流された際
流人船(当時としては大型船だったらしい)で八丈島の底土に着いてから
綺麗な花魁衣装に着替え、丹念に化粧して提灯持ちや下男を従え
ハシケで堂々と底土ヶ浜に上陸したとか。
それは、多くの島中の住民が見物にきたという。勿論、相当の小金も持って来たらしいが、
既に遊郭を開く気持ちを持っていたらしく、宣伝上手だったのかもしれません。

その後、花蝶は大きな企みを持つようになります。
後から流されて来た御家人崩れで、まるで役者風の佐原喜三郎と云う男とねんごろになり
漁師達五人と謀って、三根の漁船を盗み天保9年(1838年)に島抜けをするのでした。
それは、この八丈島流人の歴史の中でたった1つの脱出成功例なのですが、
これも後に茨城県の荒野浜に上陸したが捕らえられ、小伝馬町の牢に入れられた花蝶は斬首、
喜三郎はその後の死罪を免れたと云います。

この花蝶が捕まったニュースは八丈島には伝わっていないので、ライバルの豊菊も黙っていない、
この花蝶が島抜けしてから7年後の弘化2年(1845年)にやはり流人で、
女犯の罪で流された生臭坊主の宝禅と、これも武士であろうか、
坂木茂三郎等の6人でやはり漁船を盗んで島抜けするのです。

しかし、豊菊は船を盗む際に漁師を殺してしまった為に脱出直後に発覚してしまい、
島役人に船で追われ八丈島から北に20マイル程の御蔵島との中間点、その黒瀬と云う難所で
(広い浅根の上を黒潮本流は通っていて物凄く潮流が早い)所で立ち往生している所を
役人の船に捕まり、修羅の大立ち回りの末に御用となり、
直ぐに島の稲場の刑場で銃殺の刑になるのです。

どうも八丈実記と云う本によると花蝶は何故か、その記述では捕まって3ヶ月とも3年間とも、
いずれにしてもその間に牢生活で直ぐに刑は行われていないそうで、
斬首と云われているのだが、首を曝された記録が無く、それに喜三郎も死罪を
免れているのは不思議なことです。

それに比べて、豊菊の方は直ぐに、それも多くの島人の面前で確実に死んでしまう
銃殺刑です。死に行く前に「虫になって畑を食い荒らしてやる」と嘯いた豊菊ですが、
翌年に芋の芽が害虫に食い荒らされ大凶作になったという話が島に残されています。
それからというもの、島では里芋の事を豊菊芋と呼ぶようになったそうです。

女の私が思うに、きっと豊菊と花蝶は都に好きな男がいたのだと思いますね。
幼いころから家族と引き離され(親に売られ)、遊女になってからも自分の身を
切り売りし、裏切り、裏切られ
荒んだ生活の中にも、本当に好きになる男ぐらいいたでしょう。

その男に逢うためなら、「他の男をたぶらかしもするし利用する」。
それが女の本性であったとしても、この世は一生に一回しかないもの。
「当人渡世勝手次第」といえましょう。
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[ 2011/11/08 10:00 ] 八丈島 | TB(-) | CM(6)

八丈島のタナ婆伝説。

八丈島でこんな民話を読んだことがあります。

大昔、八丈島に大津波があり、すべてが流されてしまいました。
そんな中、タナバという女性だけが舟の櫓(ろ)につかまって、
川口が洞(コークチガホラ)に流れついて助かったのです。
妊娠中だったタナバは男子を出産し、その子が成長すると
母子交合して子孫を増やしたのだそうです。

私が読んだ民話では、島民はひとりのこらず、死んでしまったけれど
その女性は、八丈島で一番高い山のてっぺんにいたから
助かったのだということが書かれていました。
八丈島で一番高い山は、八丈富士という山です。
タナバは実在した人物で、八丈島の末吉にお墓があるそうです。

今回の東北関東大震災で被災地となった、宮城、岩手などの海岸線の地域も
明治時代に同じような地震と津波にあい、二万人ほどが亡くなったのだそうです。
それを知っている人は真っ先に高台へ登ったのでしょう。
日本に住んでいる以上、自然災害の歴史はくりかえします。
お年寄りの話しを聞くのが一番ですが、こうした各地の民話などにも学ぶべきところが
あるのかもしれません。

それから・・・震災のあった宮城県仙台市若林区荒浜では、読んで字のごとく
昔から「荒れる浜」だったのではないでしょうか。
昔の人たちが名付けた地名なども、理由があってそういう名前になっているのでしょうね。

tecchii.jpg

☆おまけ☆【てっち(TETCHI) 出現地/東京都八丈島】
八丈島にいた老婆の妖怪。全身カサブタだらけで、乳房は非常に長く垂れており、
肩にかけているらしい。人を一日中道に迷わせたり、蒸発させたり少々の
悪さはするようであるが、迷子になった子供を養ってあげたり、
親しくなれば仕事を手伝ってくれたりする一面も持ち合わせているようだ。

↑これをはじめて見たとき、うちのおばあちゃんかと思いました(チチの部分が)



[タグ未指定]
[ 2011/03/22 09:00 ] 八丈島 | TB(-) | CM(2)
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彩月(あやつき)

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